中小企業向けESGコンサルティングサービス

― ESGを成長エンジンに変えるために ―

社会や市場環境の急激な変化により、中小企業を取り巻く経営課題はますます複雑化しています。資金繰りや人材確保、売上拡大といった従来からの課題に加え、今やサステナビリティやESG(環境・社会・ガバナンス)への対応も、取引継続や成長戦略において無視できない要素となりつつあります。

これらの課題は、単一で発生するものではありません。資金、人材、事業成長、ガバナンス――それぞれが密接に絡み合い、優先順位をつけても、実際には複数の課題に同時に取り組まざるを得ないのが現実です。
しかし一般的なコンサルティングサービスは、ESGの各領域ごとに個別対応するスタイルが主流であり、大手ファームが提供するようなモデルでは、実態に即した支援が難しく、過大なサービスとなり、またコストも高額になりがちです。

Bridgiaは、こうした現場感を踏まえ、各ESG領域の取組レベルは過度に高めずに必要十分な水準を確保しつつ、複数の課題領域を横断的にカバーするコンサルティングサービスを提供しています。 
無理のないステップで、コストを抑えながらも確実に成果につなげる支援――それが私たちのアプローチです。ESGと事業の両立を現実にするため、実践的なサポートをお約束します。

本ページでは、

  1. ESG課題に取り組む必要性
  2. 直面する経営課題との関連性
  3. Bridgiaによる複合的な支援の内容

についてご紹介します。

1. 中小企業がESG課題に対応する必要性

かつては、ESG(環境・社会・ガバナンス)対応は一部の大企業に限られた取り組みと考えられていました。しかし現在では、中小企業においても、ESGに取り組むことが避けて通れない経営課題となりつつあります。その背景には、以下のような要因があります。

■ 取引継続・新規受注のための対応が求められている

多くの大企業が、自社のサプライチェーン全体にわたりESG対応を強化する動きを加速させています。これに伴い、そのサプライチェーンに含まれる中小企業にも人権尊重や環境配慮、ガバナンス強化といった基準への対応が求められ、未対応であれば取引停止や新規取引の機会喪失につながるリスクが高まっています。


■ 金融・投資機関によるESG要件の拡大

銀行・投資家も、融資や投資判断においてESGへの対応状況を重視するようになっています。特に脱炭素経営や人権リスク管理に関する取り組みは、将来的な資金調達コストや信用力に直接影響を及ぼす可能性があります。


■ 法規制・開示要請の波及

大企業向けに進められているサステナビリティ関連情報の開示要請の動きは、サプライチェーンを通じて中小企業にも影響を及ぼしつつあります。間接的であっても、求められる情報提供や対応準備を怠れば、ビジネス上の信用問題に発展しかねません。


■ 企業価値向上と持続的成長のために

ESG対応は単なる防衛的対応にとどまりません。事業リスクを低減し、ステークホルダー(顧客、取引先、従業員、地域社会など)との信頼関係を構築することは、結果的に競争優位性の確保や新たなビジネス機会の獲得にもつながります。


■ 社会的要請と従業員からの期待

社会全体がサステナビリティを志向するなか、若手人材を中心に、企業の社会的責任への取り組みを重視する傾向が強まっています。優秀な人材の採用・定着や企業ブランド向上のためにも、ESG対応は重要なファクターとなっています。


以上のように、ESGへの対応は中小企業にとっても「やらなければならない」課題となりつつあり、かつ「適切に取り組めば成長機会にもなり得る」テーマです。

2. 中小企業が直面する経営課題との関連性

中小企業は、日々の事業運営において多様かつ深刻な経営課題に直面しています。資金繰りや売上確保といった即時的な課題に加え、製造品質・納期管理、人材の確保・育成、調達リスク、デジタル化対応など、業種や業態を問わず複数のテーマが複雑に絡み合っています。

特にサプライチェーン全体でのESG要請の高まりにより、従来の経営課題とESG課題は切り離せない関係になりつつあります。例えば、主要顧客からのアンケート依頼やESG評価は年々増加傾向で、自社の環境リスクや人権対応、情報開示の必要性などが新たな課題として浮上し、これに対応するためには企業内部の体制整備が求められます。

このような状況下において、ESG対応を単独の施策として個別に導入することは、リソースに限りのある中小企業にとっては現実的ではありません。むしろ、既存の経営課題とESG課題を一体として捉え、戦略的に統合することが、持続可能な経営への第一歩となります。

下表にあるとおり、一般的に中小企業が抱える経営課題とESG課題は個々に深く関連しており、実際ESG課題への取組は経営課題の解決につながる可能性が大いにあると言えます。

分類中小企業の経営課題関連するESG課題・要素
資金売上確保、資金繰り安定サステナブル金融、脱炭素投資
売上・利益大企業からの選定基準対応サプライヤー行動規範策定、ESG開示
新規顧客・新規市場開拓環境配慮型製品・ソーシャルビジネス
資材・輸送コスト上昇環境負荷低減によるコスト最適化
製造品質・納期厳守要求対応生産管理・労働環境の強化、人権尊重体制
調達資源・材料リスクへの備え持続可能な調達戦略、二次サプライヤー管理
海外拠点・サプライヤー管理人権DD実施、環境リスクアセスメント
人材採用・育成・定着労働環境改善、DE&I対応、人権尊重
情報管理社外からのデータ要求への対応トレーサビリティ構築、情報開示
生産性・効率化デジタル化・業務効率化環境負荷低減・業務改善
ガバナンス内部統制未整備、法令対応コンプライアンス、リスク管理
社会要請地域社会・サステナビリティへの対応社会貢献、人権デューデリジェンス

こうした対応関係からも明らかなように、ESGは経営とは別次元の話ではなく、むしろ経営課題に対する“もう一つのアプローチ”であり得るのです。Bridgiaでは、こうした多面的な課題の関連性を捉えながら、ESG領域をカバーする形での経営課題への取組に対して効果的なご支援を行っています。次のセクションでは、当社が提供する、こうした観点をもとに設計された、「複合的なコンサルティングサービス」について、具体的にご紹介します。

3. Bridgiaによる複合的な支援の内容

Bridgiaでは、ESGや国際開発分野での専門知識と実務経験を活かし、中小企業の現実的な経営状況に寄り添った支援を提供しています。私たちの強みは、大手ファームのように各領域を縦割りで対応するのではなく、中小企業の経営課題を多角的に把握し、ESG要素と戦略的に統合する「複合型コンサルティング」です。

ステップ1:ESGの全体像を把握し、企業ごとの優先順位を明確化

「何から始めればいいのか分からない」という声を多くいただきます。Bridgiaでは、まず事業内容・市場環境・ステークホルダーの要求を整理し、自社にとってのESG課題の全体像とリスク・機会を可視化。更に、現状のESGの関連制度や他社動向を考慮した上で、投資対効果の高い領域から段階的に進める設計を行います。

ステップ2:既存の経営課題とESGを統合したアプローチ

資金調達・販路拡大・人材確保など、貴社が直面する具体的な経営課題に、ESGの視点を付加することで下記のような「取組の掛け算効果」を引き出すことを目指します。

  • サプライヤーとしてのESG対応強化×取引先信頼の確保
  • ESG情報開示の拡充×若手人材の獲得
  • 環境配慮型製品による環境負荷低減への貢献×新規顧客の獲得
  • サステナブル金融の活用×資金調達手段の多様化

ここからは、「サプライヤーとしてのESG対応強化×取引先信頼の確保」を例に具体的な支援内容を紹介します。

ステップ3:ロードマップ策定

貴社の顧客がサプライヤーに求めているESG要件をベースに、自社の現状を把握し、必要な改善施策をご提案します。

まずは、主要顧客からのアンケートをレビューし、重要視されているESG課題を特定します。これまでそのような要請を受けた経験が無い場合は、他社事例を用いて重要項目をご提案します。

その後、貴社における現状の取組状況と関連する社内体制についてギャップを特定します。特定されたギャップを埋めるための関連施策を検討し、社内リソースを考慮のうえ実現可能なロードマップをご提案します。実現可能性は、現状のリソースだけを考慮してしまうと困難な施策が多くなりがちですので、短・中・長期で考え、短期的には着手不可でも中長期的に可能性がある施策は含めてご提案します。

ステップ4:実施支援

策定したロードマップの施策のなかで、気候変動対応や人権リスク評価など個別のESG取組を実施支援するための各種アドバイザリーを実施。気候変動対応であれば、GHG排出量算定に係る方法論のレクチャーや社内体制構築の支援(必要であればデータ収集・管理ツールの紹介)を行います。貴社にとっての顧客にあたる大手企業が直面している、各ESGトピックについてのトレンドや制度開発状況なども適宜情報共有します。

ODA・開発コンサル分野での経験を活かし、新興国市場での事業機会調査や、海外サプライチェーンの人権・環境リスクへの対応といったグローバルな支援も可能です。ESG経営を促進するうえでは、単なる外圧への対応と捉えてしまうと社内の理解がえられず理解浸透も進みませんが、うまく自社の事業と結びつけ、新たなビジネス創出につなげることができればESG経営をポジティブに捉えることができ、持続的なESG経営の推進を果たすことが可能です。

ステップ5:フォローアップ

顧客の要求水準を達成するまでのフォローアップを行います。関連するESG業務をその後も継続して請け負うのではなく、顧客が自社リソースで対応できるよう、組織能力の強化の施策を提言します。

他方、実施されたESG関連取組は、その達成状況に関わらず対外的に発信すべき貴重な情報ですので、自社ウェブサイトの更新や各種報告書の策定など公開ツールの積極的な改善を支援いたします。

持続可能な経営への第一歩を、私たちと共に。

中小企業にとって、ESGへの対応はもはや一部の大企業だけの課題ではなく、自社の信頼性・競争力・持続性に直結する経営テーマです。しかし、限られた人材・資源のなかで、何からどう取り組むべきか判断するのは簡単ではありません。Bridgiaは、ESGと国際開発の両分野での知見をもとに、貴社にとって無理なく・意味のある取り組みを設計し、伴走型で支援します。経営とESG、社会的要請と事業成長、そのどちらかを選ぶのではなく、両立させる道を一緒に考えてみませんか?

ぜひお気軽にご相談ください。

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